本当は怖い低血糖発作 もっと怖いのは・・・ [医療過誤]
2004年8月7日土曜日の朝、母は低血糖発作を起こしました。(医師から低血糖発作だったと知らされたのは4日後ですが。)
この10日前に父が亡くなり、その後毎日のように母の治療をしていました。 この日も、朝の9時頃母を迎えに兄の所へ行きました。
母は布団の上で横になっていて、声をかけると返事はします。朝食後元気が無くなり横になったということでした。
車に乗って私の家に行こうと言うと、起きようとするのですが手足に力が入りません。まるで生まれたばかりの子馬が立とうとするが立てないときの状態のようでした。
後頭部を触診して頭の形を確認しまた。脳せき髄液(CSF)の流れが悪くなり頭蓋内にCSFが溜まってくると、後頭部が膨らんでつかめるようになります。
この状態になると脳圧が上がり、脳血管や心臓に負担がかかり脳卒中、心筋梗塞などの発作が起きやすくなるのです。
後頭部は膨らんでいませんでした。脳卒中や心筋梗塞などの発作ではないと思いました。
しかし原因がわからない。父の死や、暑さのため疲れたのか? なんか変だなと思いながらも、母を私の家に運び冷房のきいた部屋に寝かせ治療をしました。
昼近くになっても母の状態が好転しないので、かかりつけの医師に電話をし母の状態を伝えると、脳血管の障害の疑いがあると言うことで父が入院していた総合病院へ連絡してくれ、すぐに行くようにと言われた。
救急車を呼び母を病院に搬送。すぐに血液検査、CTなどの検査が施され、“脳梗塞の疑い”ということで治療が始まりました。(脳梗塞はすぐには画像に出ないこともあるということです。)
その夜、一人の看護師さんと廊下で顔を合わせました。父の入院中話をしたことがある人でした。
「お母さんの具合はどうですか?」
「はい、脳梗塞の疑いということなんですけど。」
「担当の先生は?」
「○×先生です。」
「転院した方がいいですよ!」と小声でアドバイスしてくれた。
昼入院したばっかりで、デ、で、で・・・出来るわけないでしょう。
正直なところ、「転院した方がいいよ。」と言われた時あまり驚きませんでした。父の入院中、担当の脳外科医のあまり良くない話をいくつか聞いていたのです。
夜自宅に帰って父と母がにっこり笑っている写真を手に取り、
この写真です。
「じ~ちゃん、頼むからばあーさんを連れて行かないでくれよー。俺がばあさんのこと幸せにするから。」とひとり家の中でこの写真に向かって叫んでいた。
このとき母が死ぬのではないかと感じていたのだと思います。
実際、この2日後の9日の月曜日、母の命を医師から守ることになってしまったのです。
続きます...
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